高血圧について
高血圧とは
安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも高い状態をいいます。 高血圧になると血管に常に負担がかかるため、血管の内壁が傷ついたり、柔軟性がなくなって固くなったりして、動脈硬化を起こしやすくなります。
高血圧を放置していると
高血圧の状態を放置していると、動脈硬化を促進し脳卒中・心疾患・慢性腎臓病などの重篤な病気につながります。
脳卒中とは?
脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破ける脳出血、くも膜下出血など
高血圧によって最もリスクが高くなるのが、脳卒中です。収縮期血圧(最高血圧)が10mmHg上昇すると、脳卒中のリスクが男性で約20%、女性で約15%高くなります。
脳卒中は命が助かっても、運動障害や言語障害が残りやすい。
心疾患とは?
心筋が一時的に血液不足になって胸に痛みを引き起こす狭心症、完全に血管が詰まってしまい、胸に激烈な痛みを生じたりといった症状がある心筋梗塞など
高血圧は、心疾患のリスクも高めます。特に、男性の場合は影響が大きく、収縮期血圧が10mmHg高くなると、心筋梗塞や狭心症の危険度が約15%も増加します。
慢性腎臓病とは?
腎臓の機能が60%未満に低下することを言います。腎臓の機能が低下し、血液中の水分や老廃物のろ過機能が低下してしまい、症状が悪化すると、人工透析が必要となります。脳卒中や心筋梗塞による死亡率も高くなる。
高血圧は自分で発見できる
痛みなどの症状がなくても、健康診断や家庭での血圧測定によって、発見できる。
「血圧が高め」とわかったら早めに受診するようにしましょう。
血圧を上げる要因
肥満や塩分のとりすぎ、喫煙など
高血圧の予防法
適度な運動で、肥満防止、ストレス解消、食事改
高血圧食のポイント
日本人が高血圧になる原因は肥満と塩分によるものが大半です。
食事から改善していく必要があります。
・減塩 (目標量 食塩6g未満/日)
・野菜、果物、きのこ類、海藻類、芋類の摂取
・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
・魚を摂取する
・適正なカロリー摂取
・節酒 (純アルコール20ml/日以下)
まとめ
血圧は、高齢になるほど高くなる傾向があります。しかし、日本では、30〜40歳代の比較的若い世代でも、すでに2~3割の人が高血圧の状態です。しかもこの世代の場合、80~90%もの人が治療を受けていません。高血圧を長期間放置していると、それだけ血管の傷みも進み、いきなり脳卒中や心筋梗塞を起こしかねません。若い世代は、食生活の改善など生活習慣を見直すことで血圧を下げることができます。早めに受診し医師の指導を受けるようにしましょう。